硬膜外麻酔の副作用と赤ちゃんへの影響

無痛分娩7000例以上で重大な副作用や合併症は発生していません。

硬膜外麻酔で重篤な合併症が起こることは稀ですが、副作用として以下のことが起こることがあります。しかし、起こったとしても一時的で、永久的な障害を残すことはほとんどありません。
副作用:低血圧、吐き気、嘔吐、尿閉、かゆみ、発熱
合併症:偶発的硬膜穿刺と頭痛、背部痛、神経学的合併症

当院は開院以来8000例以上の無痛分娩を実施しましたが、使用した薬剤による重大な副作用や合併症は1例も発生していません。また、吸引分娩率が増加するといわれていますが、当院では増加していません。(15%)


麻酔薬のほとんどは胎盤でストップ。赤ちゃんに麻酔はかかりません。

硬膜外麻酔で使用する局所麻酔薬は改良が進み、その低濃度少量を分割注入するのできわめてゆっくりと母体血中に移行します。この母体血中のごくわずかな麻酔薬の殆どは胎盤でストップされるので、赤ちゃんへの影響はありません。 麻酔分娩後の授乳についても報告1)があり数時間から6時間後の母乳の中にはごく少量の問題ない量しか検出されていません。そればかりか硬膜外麻酔でお産をすると、母乳の出がよくなるホルモンの値が高かったという報告2)さえあります。

【参考文献】
1)Littleford, J. Effects on the fetus and newborn of maternal analgesia and anesthesia : a review.Can.J.Anaesth.51(6), 2004, 586-0609

2)Hirose, M., etal.The effect of postperative analgesia with continuous epidural bupivacaine after cesarean section on the amount of breast feeding and infant weght gain, Anesth.Analg.82(6),1996,1166-9

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