[top]
2-3.硬膜外麻酔って安全なの?
〜硬膜外麻酔の副作用〜

 硬膜外麻酔で重大な問題がおこることは非常に稀です。田中ウィメンズクリニックでは現在まで一例も発生していません。
 しかし、硬膜外麻酔にはいくつかの副作用が発生する場合があります。もし麻酔薬を必要以上に大量に入れれば血圧が下がり、程度が強ければ赤ちゃんに影響します。このようなことにもすぐに対応できるように、あらかじめ点滴によって血管を確保しておきます。次に頭痛が数日間残る場合がありますが一時的なもので必ず完治します。麻酔後7〜8時間して皮膚が痒くなる場合がありますが、痒みを止める注射で症状がとれます。
 極めて稀ですが、麻酔薬が多量に脊髄周囲の血管に入った場合、めまいや更に稀なことではありますが、呼吸循環不全を起こす場合があります。刺入時の針が硬膜外腔の奥の膜を傷つけてしまい、麻酔薬がくも膜下腔に入った場合、口中に苦み(金属の味)がしたり、更に多量に入れば呼吸筋に麻酔がおよび呼吸が苦しく感じることがあります。
 いずれにしても適切な対処を早急に行えるよう準備を整えた上で、少量のテスト量注入によって副作用のおそれのないことを確認してから麻酔をはじめます。なおこの麻酔法は穿刺という処置が必要なため、脊椎に解剖学的異常のある場合、血液凝固障害のある場合、穿刺する体位を取ることに協力してもらえない場合などは施行できません。

[bottom]

[back]
前ページへ

toku2
特集のトップページへ

[next]
次ページへ

ホーム